Monthly Archive for May 2015

TEDxKids@Chiyoda2014まとめレポート〜Session 1〜

  • May 17, 2015, 11:44 pm
  • Author : ryohei.hara

Session1

(1) Shigekix(02:57)
中学生 ブレイクダンサー(プロフィール詳細

TEDxKids@Chiyoda 2014のオープニングを飾ったのは、Shigekixさんのブレイクダンスでした。
世界最大級のブレイクダンスショーの祭典 「BATTLE OF THE YAER」の日本予選で二度の本選トーナメントに進出したその実力は本物です!

その時に激しく、時に胸を打つブレイクダンスに、自然と観客席からも息が漏れます。
熱すぎるオープニングダンスが、会場の空気を一気に非日常に変えました。

(2) 井庭 崇(17:05)
パターン・ランゲージ研究者(プロフィール詳細

「今日の話は未来を実現する、ということです。未来というのは、未だ来ていない、ということ。
僕たちは毎日毎日、未来を生きていくことになります」
未来を予測する最善の方法は、それを自ら「つくる」ことである(by Alan Key)という言葉を引用し、未来についての話を進めていく井庭さん。

「幸せは何か、とても曖昧でもやっとしたもの。自分たちで幸せのかたちに名前をつけて、自分たちで定義にする。自分たちの幸せの言葉の辞書は自分たちでつくるしかない」
幸せについて話す時間をつくり、言葉にしていくとみんなが理解して共有して話し合って、
明日もあさっても覚えておくことができる。

「幸せのかたちに名前をつける」ことで、
1.あいまいな未来イメージが明確になります
2.覚えておきやすくなります
3.他の人と共有して、話すことができるようになります

さあ、「幸せのカタチ」に名前をつけてみましょう。「どんなときが、幸せ」か、それを言葉にしてみましょう。自分たちの未来をつくる辞書をつくってみましょう。

(3) 中石 真一路(13:42)
難聴者向けコミュケーションシステム「COMUOON」開発者(プロフィール詳細
「わたしの夢です。世界中の人々の伝える、聴こえるをデザインしていきたい」
中石さんはスピーカーの4年間研究をしましたが、当時勤めている会社は全く相手にしてくれませんでした。中石さんは会社を飛び出して研究を続けました。

中石さんは、きこえのユニバーサルデザインを目指して、
スピーカー「COMUOON」によって、話して側が聞こえやすい音がを創りだす技術を開発しました。

今、聞こえていることが当たり前だと思っていませんか?

補聴器をつけているひとは、「難聴者」と呼ばれます。
メガネをつけているひとは、「難視者」とは呼ばれません。

おかしくないですか? 同じ能力を低下したものを補助するものなのに。

「私が解決したいのは聞こえではなく、人と人とのコミュニケーションです」

(4) 松谷 知直(07:33)
中学生 学習障害活動家(プロフィール詳細

みんなに伝えたいこと。

「学びたい気持ちをあきらめないでください」

大人のみなさんに伝えたいこと

「なんでできないの?」ではなく、「どうやったらできるか一緒に考えよう」と、
僕は言って欲しかったです。

「iPadは教科書でありノートであり鉛筆であり消しゴムです」
松谷さんはそう語ります。
松谷さんは小学1年生の時に、読み・書き・計算に著しい困難があることがわかりました。
当初は周りと同じように紙と鉛筆で勉強していましたが、うまくいかず、
小学5年生の時に不登校も経験しました。そんな時に障害のある子ども教育を支援するDO-ITジャパン出会い、iPadを利用して勉強することと出会いました。

しかし、最初、学校はiPadを学校に持ち込むことを許してはくれず、松谷さんは学校を説得するのに大変苦労しました。
自分にあった学び方を選択することができれば、みんなが公平に学べるのではないか。
松谷さんは考えます。

「障害は社会の中にあり、困っていることがなくなれば、それは障害では無くなる」
松谷さんは、スピーチの最後をこう締めくくっています。

「もっと自分らしく学べる世界へ」

(5) 近藤 玄大(11:15)
未来の筋電義手「handiii」開発者(プロフィール詳細

近藤さんは筋肉の動きをセンサーで読み取り、思い通りに動く義肢を開発しています。
これは、手を失った人でも、思い通りに動かすことができます。
この技術自体は戦前からありましたが、150万円位していました。
近藤さんは、それを材料費だけだが、3万円くらいでできるようにしました。

「僕は障害者というのは、乱暴な言葉だと思っています」
近藤さんは言葉を続けました。

「障害というのは、人に対して使うべき言葉ではない」
「障害というのは、人にあるのではなく、人と環境がうまく噛み合わない場合に使うべきである」今みなさんが暮らしている環境は、両手を持つ人を前提に作られています。

その環境で、手を一本失うということは、環境に不整合起きているのです。
手を失う前は、当然以上のことができますが、事故で手を失った後は、当然のことができない。
その状況を、「マイナスをプラスに変え」、「様々な人が携われるように」する。
手がない=障害、とならない世界を目指して開発を続けていく、近藤さんの取組みをご覧ください

TEDxKids@Chiyoda2014 まとめレポート〜会場編〜

  • May 17, 2015, 11:43 pm
  • Author : ryohei.hara

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2014年11月30日。3331アーツ千代田にて、TEDxKids@Chiyoda 2014が開催されました。国内のTEDxKidsとしては4回目の開催となり、登壇者20名、参加者394名(大人235名、子ども143名)、パートナー企業数21社、プレス10社、スタッフ130名の規模で行われました。当日のオンラインでの視聴数は57400ビューを記録。Unknown Colorsというコンセプトのもと、幻想的な空間が表現される中で、登壇者の質の高いトークやパフォーマンスに会場は魅了され、参加者同士の交流が活気づきました。

【コンセプト】

Unknown Colors

世界には、様々なアイディア・生き方・価値観があります。でも私たちは、意外と見たいものだけしか、見ていないのではないでしょうか。一歩踏み出して、周りを見てみると、思いもよらない素敵な出会いや気付きが、いろいろなところにあります。

「Unknown Colors」= 自分の知らない「色」は、未来を創る選択肢です。

TEDxKids@Chiyodaを通して、まだ見ぬ「色」と出会ってほしい。そんな想いを今年のテーマに込めました。

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あれから半年が経とうとしています。その後Unknown Colorsは皆様の中でどのような影響を与えているでしょうか。

TEDxKids@Chiyoda2014をもう一度、共に振り返りましょう!まずは、オープニングムービーから御覧ください!

1992年6月、リオデジャネイロで開催された国連の「地球サミット」で、12歳の少女は、世界の指導者たちを前に「自分たちがどうやったら直せるか分からない地球環境を、これ以上壊さないでください」と臆することなく訴えました。

今でも「伝説のスピーチ」と語り継がれるセヴァン・スズキのこのスピーチをオリジナルの曲でリミックスしました。
未来を作る子どもと子どもの環境を作る大人に、自分自身が正しいと思うことを人に伝える大切さを感じてもらいたい。そんな思いをこの動画に込めています。

【会場について】

いろんな色があって良い。みんなと同じではなくても。
色たちが集まり、重なり、交わる事で無限の色を生み出す。
そこには、自分も世界もまだ見ぬ色、「Unknown Colors」があるかもしれない。

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廃校になった中学校の体育館に、色とりどりの毛糸が張り巡らされ、メイン会場にイベントテーマである
「Unknown Colors」が表現されました。

子どもの頃の特別な体験は、大人になっても記憶に残っている事が多い。

いつまでも記憶に残る一日を過ごして欲しいという願いから、非日常感の演出を意識したデザインとなりました。

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そして、様々な分野で活躍する方々が登壇するTEDxKids@Chiyodaは、それぞれの個性に彩られ、個性が交わり、また新たな色を生み出す空間。
その色の鮮やかさ、美しさを子どもたちに感じてもらい、未来を創る選択肢にして欲しいという願いが、自由に走る色とりどりの毛糸達に込められています。

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会場では、最前列に子ども専用の床座席が設けられるという工夫がこなされました。子ども達の投げかける質問や同調の声に登壇者が答えながらTalkを進めるシーンもあり、子ども達にTalkやステージの迫力を真近に感じてもらうことができたように思います。

大人から子どもまで、Talkに引き込まれるように聞き入りました。また、パフォーマンスでは色とりどりの照明によって会場が照らされ、一体となって盛りあがる様子を見せていました。

「古い体育館であれほどTED感が出せるとは」
「子ども達が静かに集中してTalkを聴けたのは、会場の神秘的な雰囲気のおかげではないか」
「緊張感のあるステージが毛糸のおかげでやわらかい雰囲気を作っていた」
「素晴らしかったのは、全体のデザイン。おかげで一人喋りがスタイリッシュに見えて、観ていてドキドキする。この辺りは僕らがサボっている部分で、もっともっと勉強しなきゃいけない部分。気づかせてくださり、感謝しかない。」
など、参加者・登壇者からともに好評でした。

また、子ども達の未来のためのイベントとして『環境問題』を重要なテーマとして設定しています。会場の装飾で使用する素材はごみにしないもので作ることとし、使用した約3000本、合計約34.5kmの毛糸は全てイベント後に寄付され、子どもたちや東北の方々の手によって生まれ変わりました。

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