Session4

(1) ZiNEZ「Freestyle Basketball」(12:31)

フリースタイルバスケットボール世界チャンピオン(プロフィール詳細
場所(コート)もプレイヤーも必要としない、バスケットボール1つで可能性と未来を表現するフリースタイルバスケットボーラー、世界チャンピオンのZINEZ(ジンジ)さん。独自のクリエイティビティから創出されたパフォーマンスに、観客はボールに注ぎ込まれた命を感じました。

幼いころは内向的で、人前に立つどころか球技さえも苦手だったと笑顔で語るZINEZ(ジンジ)さん。転機が訪れたのは中学生の頃、カナダでバスケットボールに出会ったことがきっかけだそうです。ボールのお蔭で言葉を覚え、仲間ができ、今では自分が想像したことは、どんなことでも技にできるそうです。

「バスケットボールだからバスケットをしなくてはいけない、そんな概念は捨て、手にしたものが別の何かに使えないか?発展させられないか?を考えてみよう。自分ができると思ったことや、面白いことは誰がなんと言おうと追求しよう!そして、思いついたことはどんどんやって欲しい。」と子どもたちに熱く語りかけてくれました。

常に会場の子どもたちに優しく語りかけ、舞台で共演したりもしてくれるZINEZ(ジンジ)さん。パフォーマンスだけでなく、その人柄にも多くの人が心を打たれたことでしょう。


(2) アレクシー・アンドレ「A Life of Play」(12:20)

インタラクション研究者 / アーティスト(プロフィール詳細
子どもの頃は、「遊び」という言葉が耳に入るだけで、胸が躍り、心が弾んだものです。子どもの成長に役立つ「遊び」とは何か?を研究しているAlexisさん。「遊び」に秘められた役割、未来を創造するヒントを語ってくれました。

Alexisさんによると、「遊び」は、自分で創り出す”能動的”な遊びと、アニメやゲームなど、他人の創った世界を楽しむ”受動的”な遊びの、2つに分けられるそうです。そして、この”能動的”な遊びのプロセスに、少し手を加えることで、新たなアイデアが生まれたり、柔軟にストーリーを変えることができたりする。つまり、この自由な創造の連続は、遊びだけでなく、子どもたちが歩む未来への道を、より素晴らしいものに変える知恵にもなると・・・。

「純粋に遊んだのはいつですか?」の問いに、会場の大人たちの記憶は、一斉にタイムマシーンに乗り込んだことでしょう。そして、幼少期の”能動的”な遊びが、子どものよいより未来の土台になると知った今、子どもの純粋で真剣な「遊び」を誰も止めることはできないはずです。


(3) 塙 佳憲「The power of TORIAEZU」(13:08)

高校生・起業家(プロフィール詳細
人は経験を積めば積むほどリスクを先に考えがちです。失敗を恐れるがゆえに行動に移せなかったり、他人の目を気にして自分を抑えたり…。この固定されやすい概念を笑いとともに解き放つ「とりあえずの力」とは?一度見たら忘れられない『ふんどしスタイル』の謎とともに解き明かされました。

幼い頃は内向的で、一人で考え事をすることが多かったと言う塙君。変化が訪れたのは中学生の時、トイレ掃除を「とりあえず」一人でやってみたことにはじまります。「とりあえず」やってみることで協力者が現れ、周りが動き、行動が変わっていくのを実感したそうです。興味のあった地元の街づくりも「とりあえずの力」で少しずつムーブメントを起こしています。

そして、以前から下着として愛用していた「ふんどし」は、「とりあえずの力」で都内を駆け巡る現代の飛脚へと変化を遂げました。さらにはグラフィックデザイナーとして教壇に立ち、現在は「株式会社飛脚堂」の代表取締役として活躍中です。まさに様々なムーブメントを生み出す『とりあえずの力』。人生が面白くなる最初の一歩であり、新しいことを始めるきっかけ、変わるきっかけ、世界をも変えていく一歩にもなるでしょう。

リスク回避も重要ですが、時には子どもの可能性を制御してしまいます。塙君の「とりあえずは広い世界の入り口」、「とりあえずは最初の一歩」、「とりあえずは誰にでもできる」という言葉は、子どもたちの夢の扉を開け、一歩中に入る勇気となったに違いありません。


(4) 加藤 博人「New learning style by kids for kids」(7:17)

プロフィール詳細
『子どもの可能性を伸ばしたい』親なら誰しもそう思うでしょう。しかし、子どもの可能性にブレーキをかけているのも親(大人)だとしたら…。「子どもの限界を決めないで!」と、中学生の加藤君は子どもを代表して親(大人)たちに訴えます。

子どもだから無理・子どもだからまだ早い・子どもだから危ない、私たち親(大人)は一度や二度そんな言葉を口にしたことがあるのではないでしょうか。「大人の先入観で子どもの能力ややる気を決めないでほしい!」と加藤君の訴えは続きます。そして世の中が、子ども個人ではなく年齢によって縛られていることの多さを気づかせてくれました。

そんな加藤君が年齢制限のない検定試験に挑戦しはじめたのは4歳の頃。子どもも大人と同じ土俵で評価してもらえることに喜びを感じたと言います。ゲーム感覚のように合格をゴールと位置づけ、次々と資格を取得していく加藤君。先日はなんと英検1級に合格したそうです。

家庭では、「あなたが吸収するものに無駄なものは何もない」と、テレビ、マンガ、ゲーム何一つとして規制はないそうです。家庭の軸がぶれず、先入観を持たず、子どもの可能性を心から信頼していれば、子どもはすべての物から学びを得ようとするのかもしれません。

「子どもは親に理解されること、認められることが何よりう嬉しいのです。」という言葉が、世の中に氾濫する育児書からではなく、一人の中学生の口から出たことに、多くの大人たちの心が動いたのは言うまでもありません。


(5) 青木 大和「政治意識を刺激したい」(14:38)

プロフィール詳細
「僕は日本を変えることはできない。」でも「僕らの一歩は日本を変えることができる。」この言葉をモットーに活動している青木君。全国から高校生100名を集め、国会議員との討論会を主催したり、全国を回り、高校生に疑似投票してもらう模擬選挙を行ったりと、これからの日本を担う10代に、政治的意識を刺激する活動を行っています。

「1+1=2」が分からず問題児扱いされていた小学生時代。世界レベルで活躍する同級生がたくさんいる中で自分を模索し続けた中学生時代。そして、自分を変えるべく単身渡米し、政治を学ぶきっかけを作った15歳。彼の活動は、多くの新聞や雑誌、テレビで取り上げられていますが、初めて公開したといういままでの歩みを、子どもたちはどのように受け取ったでしょうか。

悩みや葛藤を成長の糧にしてきた青木君。『戦略・情熱・演説』を駆使し、仲間とともに日本の将来を変えるべく活動しています。「ぼく一人じゃ何もできない」、でも「ぼくらならできるんだ」という言葉に、子どもたちは夢を実現化するヒントを、大人は不透明さを感じる今の世の中に、一本の光を見たことでしょう。


(6) 池田 貴広「Challenges & Failures」(12:04)

BMX世界チャンピオン(プロフィール詳細
今を生きる子どもたちは、夢中になれるものを持っているでしょうか?親の反対を押し切ってまで叶えたい夢や希望、強い意志を持っているでしょうか?BMXと出会い、夢・目標をもち、世界チャンピオンになった池田さん。夢をかなえるために大切なことを実演とともに届けてくれました。

好きだったゲームを売って自転車を購入し、家族の反対を押し切りBMXに没頭し始めたのは14歳の時。目標をもち、夢中になることで、自分だけでなく周囲の心も変えたのでしょう。それまで危険を危惧し、反対していた家族も全面的に協力してくれるようになったそうです。そこから世界チャンピオンに登りつめるまで、彼の果てしなき挑戦は続きます。

「何度失敗しても挑戦を諦めない。なぜなら成功に近づくプロセスが楽しいから!何か目標をもったら、何度でも失敗を繰り返すこと。そして、いつまでに何をどのように実現させるのか、自分の目標を少しだけ具体的にしよう!きっと夢は近づくから…」と子どもたちに成功を手にするための重要なアイデアを語ってくれました。

世界でただ一つ、オリジナルの技「イケスピン」を考案してから完成させるまでの長い道のりは、まさに挑戦と失敗の連続だったそうです。私たちに披露してくれたその技「イケスピン」と華麗なるパフォーマンスは、子どもたちはもちろん、大人たちの心も魅了してくれました。子どもたちに目標をもつことの楽しさ、失敗を恐れない勇気が伝わったとことでしょう。そしてそんな日がきたら全力で応援しよう、サポートしようと大人の心も動かされたに違いありません。



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